セレッソ大阪が何とか引き分けた。今オフに2シーズンにわたる大規模な改修工事に入るキンチョウスタジアム(金鳥スタ)の今季最終戦。

後半10分にミスからジュビロ磐田に先制を許したが同33分、CKからニアに構えたMFオスマル(30)が頭で同点ゴールをたたき込んだ。その後も圧倒的に攻め込んだが、決勝点は奪えなかった。

「守備の意識もよく、攻撃もいいところを見せられたが、改善すべきは決定力」と尹晶煥監督(45)は振り返る。同点に追いついてからは、勝つために攻め一本。逆にカウンターを仕掛けられた場面では、MF山口蛍(27)が全力で戻り、体を投げ出して防いだ。

このプレーに心打たれたのがFW柿谷曜一朗(28)。「だれもいないところに蛍が1人で戻って防いだ。あれがセレッソ。蛍がいると信じて攻めていけば、もっとチャンスは広がると思う」。その山口は「勝てるゲームではあったが、負けずに終えられた。(ゴール前で)体を投げ出してきた相手をホメるしかない」と磐田の粘りをたたえた。