FC東京対清水エスパルス戦の前座として、東京のクラブ創設20周年記念OB戦が行われた。東京ガス時代の1992年(平4)から2003年までプレーし、現在は関東2部tonan前橋で監督を務めるアマラオ氏(51)がフル出場し、攻守にハッスルプレーを見せ会場を沸かせた。

アマラオ氏は、東京ガス時代のメンバーが中心のTEAM REDで、前半はセンターバック、後半は2トップに入りプレー。後半は“キング・オブ・トーキョー”と呼ばれた全盛期にコンビを組んだケリー氏(43)と、現役時代を彷彿とさせるパス交換から抜けだしてシュートも、TEAM BLUEのGK榎本達也氏(39=東京普及部コーチ)に止められた。そのプレーぶりに、Jリーグ副チェアマンの原博実氏(59)も、総監督と並行して行った場内アナウンスでの解説で「ケリーとアマラオのコンビ、懐かしいね」と喜んだ。

アマラオ氏は試合後、東京サポーターの待つゴール裏に向かうと、勝利のポーズ「シャー!」を自ら披露しサポーターと喜びを分かち合った。試合後、取材に応じた同氏は「(シャー! は)サポーターと一緒に自分が出来ること…全員で出来るから。イメージは、みんな家族だからさ。トップチームの試合もあるし」と説明し、笑みを浮かべた。

現役時代はFWだったのに、なぜ前半は最終ラインでプレーしたかと聞かれると「前半は後ろ(DFの選手)がいない。年寄りになったから、どこでも出来るからさ」と笑った。まだ現役が出来るのでは? と聞かれると「ありがとうございます。ここ(頭)では出来るけど体は痛いから。でもサッカー、大好きだから、ピッチの中に入ったら頑張らないと意味がない。レジェンドだけど…走らないと俺の意味がない」と胸を張った。

未勝利が続き、苦しむトップチームへのメッセージを聞かれると「今年、リーグ戦の優勝は難しいかもしれないけど、チャンスはあったじゃない? 諦めない。最後までチームで1つになって強くなって…もっと強くなると思うから」とエールを送った。【村上幸将】