ガンバ大阪宮本恒靖監督(41)が、指揮官として初めて大阪ダービーに臨む。6日のアウェー、セレッソ大阪戦(ヤンマー)に向け、3日は大阪府吹田市内で調整し、冒頭15分を公開。来季日程は未発表だが、今回が「平成最後の大阪ダービー」となる可能性があり、宮本監督の眼光の鋭さは増す。

この日の練習では、自らコーンを設置し、勝利への執念をうかがわせた。

「ダービーは特別なもの。スタジアムからも感じられる。選手には燃えるものを期待したいが、より冷静にやる必要もある」

チームは現在、4連勝中で13位。降格圏を脱出し、5連勝を懸けた一戦が宿敵相手だ。ダービーでは直近6戦負けなし。「G大阪のレジェンド」は、ダービーへの思いが人一倍強い。

16年、ユース監督へ就任した際、選手全員に「ダービーの大切さを分かる選手にならないとあかん」と告げた。17年からU-23監督として臨んだJ3でのダービーは2分け1敗。「J3でも手ごわかった」。チーム状況や記録は関係ない。

試練もある。大阪ダービーは2戦連発中で、直近3試合4得点の韓国代表FWファン・ウィジョが累積警告で出場停止。指揮官は、エースの代役をブラジル人FWアデミウソンに託す。「アデもC大阪戦に照準を合わせている。今季はまだ2ゴール。発奮材料にしてもらいたい」と期待する。

「平成最後のダービー」に、指揮官は「冷静にならないと-。そう思わないと熱い思いが自然に出てくる」。クールに燃えている。【小杉舞】

◆大阪ダービー戦績 J1リーグ戦では36回目。過去の戦績はG大阪が21勝5分け9敗と圧倒。C大阪は12年3月17日にホームで2-1と勝利して以降、6戦勝ちなし(3分け3敗)。