サッカー高円宮杯全日本ユースU-15(15歳以下)選手権が今日22日、群馬県前橋市と大阪府堺市で開幕する。清水エスパルス・ジュニアユース(東海第3代表)は、ケガから復帰したDF菊地脩太主将(3年)とエースのFW金子星太(3年)がキーマン。2人を中心に5月の全日本U-15大会に続く全国2冠を目指す。

清水ジュニアユースのキーマン2人が戻ってきた。全国大会出場を懸けた11月の東海大会では、主将の菊地と背番号「10」のFW金子がケガで欠場していた。菊地は右足首を負傷。金子は10月に左ひざを痛め、約2カ月間離脱していたが、ともに戦列に戻った。苦しいチーム状況での全国切符獲得に、小野木玲監督(40)は「けが人がいた中でも勝ち取れたことは大きかった」と振り返る。

今季は5月の全日本U-15大会で3連覇を達成。だが、追われる立場で臨んだ8月のクラブユース選手権では16強止まりだった。所属する東海リーグでも7月以降の5試合で1勝4敗。DF菊地は「チームの中で、どこか隙ができていたと思います」と苦悩を明かした。

それでも、苦しい時期を乗り越えたチームは一回り成長した。下級生の台頭などもチーム力を上げるきっかけとなり、意識は変わり始めている。金子は「全国に連れてきてもらった思いは強いので、その分恩返ししたいです」と、闘志を燃やす。

今季、兄貴分のユースは夏のクラブユース選手権で全国制覇。11月のJユース杯でも準優勝した。菊地は「自分たちもそうなりたいと思いました」。トップチームでもユース出身のFW北川航也(22)が日本代表に選ばれるなど、多くの刺激を受けた。冬の全国大会は、今季の集大成となる舞台。王座奪還に燃える若きオレンジ軍団が、一戦必勝で頂点を目指す。【神谷亮磨】