J1ジュビロ磐田は12日、磐田ヤマハスタジアムで新体制発表記者会見を行った。小野勝新社長(60)服部年宏強化本部長(45)名波浩監督(46)のほか、新加入選手2人が出席。就任6季目となる名波監督は、プレーオフの末にJ1残留を果たした昨季からの巻き返しを誓った。

J1残留を決めた昨年12月のプレーオフから約1カ月。本拠地で行われた記者会見で、名波監督の言葉に熱がこもった。「『ジュビロ党』『名波党』の支持率が下がっている中、その支持率回復に全力を注ぎたいと思っています」。一時は自ら退くことを考えた姿はもうない。はっきりとした口調で意気込みを語った。

反撃に向け、新戦力も加わった。この日、ともに完全移籍で加わったMF森谷賢太郎(30)とFW中山仁斗(まさと=26)が登壇。指揮官は「森谷はボールサイドに顔を出す回数が多く、ミスも少ない。その特徴に加えて、ボールを前に刺せる。ミドルシュートも素晴らしいものを持っている。中山には、上半身の柔らかさがある。そこを生かしたポストプレーを使いながら、ゴール前に入ってほしい」と期待を寄せた。

さらに今季は、右膝負傷のMFアダイウトン(28)にMFムサエフ(30)、左足骨折のDF新里亮(28)ら、長期離脱していた主力たちの完全復活が見込める。名波監督は「昨季は、けがでシーズンを通して戦えなかった選手が、1人2人ではない。その選手たちの鮮度というものもある」。新戦力に「新鮮力」を加えて勝負をかける。

J2から昇格した松本をホームで迎え撃つ、2月23日の開幕戦まで残り42日。チームは14日に始動し、23日に今季初実戦、25日から16日間の鹿児島キャンプを行う。名波監督は「選手たちが融合がすることが大事」と話した。反撃という“公約”を達成すべく、14年夏の就任から積み上げてきたチームの基盤を強化していく。【前田和哉】