清水エスパルスは15日、静岡市内の練習場で新チームをスタートさせた。初日の練習後、ヤン・ヨンソン監督(58)は、昨季に続きMF竹内涼(27)をキャプテンに指名。2季連続で主将を務めるのは、13、14年の杉山浩太氏(33)以来となる。

就任2年目を迎えた指揮の信頼は揺るぎなかった。始動初日はアジア杯に臨んでいる日本代表FW北川航也(22)とけが人を除く26選手が参加。約1時間、フィジカルトレーニングを実施した。ヨンソン監督は終始引き締まった表情で選手の動きを見つめると、練習後に今季の主将を“明言”した。報道陣に「今年も竹内がキャプテンですか」と問われ、迷わず大きくうなずいた。

指名された竹内もチームを引っ張る覚悟がうかがえた。トレーニングでは積極的に声を出し、チームを鼓舞。練習後のクールダウンでは先頭の中央で走った。2季連続での主将は、一昨年限りで現役を引退杉山氏以来となる。その背番号「6」を昨季から引き継いでいる竹内は今季に懸ける強い思いを口にした。

「トップ5以上を目指したい。個人としては全試合出場すること」

15年以降は毎年キャプテンが変わっていただけに、選手を束ねる主将が早期に決まることはチームにとっても大きい。今季は川崎フロンターレのリーグ連覇に貢献したDFエウシーニョ(29)ら期待の助っ人も加わり、戦力は整った。補強に手応えを示すヨンソン監督も「守備面を強化したい」と強調。いち早く主将を決め、明確なビジョンのもとでチーム作りを進めていく。

16日は2部練習を行う予定で、来月23日の開幕に向けて本格始動する。竹内は「ここからは競争。今年は勝負できる感覚はある」。不動の主将が目標達成に向かってリーダーシップを発揮する。【神谷亮磨】