アジア杯で4強入りした日本代表の正GK権田修一(29=サガン鳥栖)のポルトガル1部ポルティモネンセ移籍が内定したことが25日、分かった。近日中に正式発表される。

すでに鳥栖とポルティモネンセのクラブ間で移籍への障害はなく、権田本人との合意を待つのみだった。関係者によれば24日までに交渉がまとまり、条件面も含め合意に達したという。

権田は、16年1月から約1年間、オーストリアのSVホルンでプレーしており、2度目の海外挑戦となる。ポルティモネンセにはMF中島翔哉がプレー。背番号10で君臨し、日本人への評価が高く、受け入れ態勢も整うポルトガルのクラブで、日本代表の正GKとしての地位を確固たるものにするための挑戦を続ける。

関係者によると権田は、海外でより一層の成長を遂げたいと強く思っているという。鳥栖には感謝しつつ、厳しい欧州での成長のため、再挑戦を決意。GKとして、サッカー選手としてまだまだ完成されておらず、常に成長をテーマに設定し自身と向き合い、進んでいく覚悟を持つ。その思いを今回の移籍、新たな挑戦に込めたようだ。

日本代表招集歴を持つ日本人GKでは昨季で引退した川口能活氏、フランス1部ストラスブールの川島永嗣に続く、海外複数クラブでのプレーとなる。

アジア杯では正GKとして準々決勝までの5試合中、4試合に出場し堅実なプレーで守備陣を引き締めている。決勝トーナメント1回戦のサウジアラビア戦の先発では権田を除くフィールドプレーヤー10人が海外組だった。権田の移籍が正式発表されれば、アジア杯中にも日本代表の先発11人全員が海外組という、新たな時代が到来する可能性もある。

 

◆権田修一(ごんだ・しゅういち)1989年(平元)3月3日、東京都生まれ。中学から東京の下部組織に所属し高校3年の06年にトップ昇格。12年ロンドン五輪で正GKとして4強入り。14年W杯ブラジル大会でも代表入りした。東京からSVホルンに移籍し、17年から2年間は鳥栖でプレー。187センチ、83キロ。