清水エスパルスは1-1でサンフレッチェ広島と引き分け、開幕ドロー発進となった。

同点で迎えた後半ロスタイム直前、相手のシュートを顔面で受けて左目を負傷したGK六反勇治(31)に代わり、GK西部洋平(38)が途中出場。J1では15年10月24日の横浜F・マリノス戦以来(当時は川崎フロンターレ在籍)の出場を果たし、ゴールマウスを守りきった。

「予期せぬ事態だったけど、ポイントははっきりしていた。準備もできていた」と振り返った。パワープレーに徹してきた相手の攻撃の流れを読み、冷静にプレー。出場直後にはハイボールを的確にキャッチし、チームを落ち着かせた。

「あの時間帯はみんな疲れていた。もちろん勝ちたかったけど、後半の流れを考えれば、引き分けでもポジティブに考えられる」。約5分間の出場時間を効果的に使いながら、試合を危なげなく“締めた”。

この日でJ1通算299試合出場とし、大台の300試合まで「M1」とした。約3年半ぶりのJ1出場でも、安定したプレーを披露。ホーム開幕(3月2日)となるガンバ大阪戦に向けても「準備はしておく」。開幕の独特な緊張感の中、ベテラン守護神の冷静さが光った。【神谷亮磨】