コンサドーレ札幌は27日、日大MF金子拓郎(3年)の来季加入内定を発表した。

都内で会見を行った金子は「(プロ)1年目から活躍するためには、来年までの期間がとても大事になってくる。この期間を大事に、意識を高く、頑張っていきたいと思います」と意気込みを語った。

昨年8月、札幌との練習試合に出場後、そのまま練習生となった。三上大勝GM(47)は「時間をつくることがすごくうまい選手という印象。攻撃において1つ変化を加えるのは、サッカーにとって非常に難しいことですが、個人、仲間、味方、グループ、チームの中で表現できる選手」。1週間の練習参加で、フロント陣の評価は高まった。

今月12日~16日には熊本キャンプにも参加。実戦形式のメニューでは左サイドハーフとしてプレーし、この日の仮契約に至った。同GMは「オンザピッチ、オフザピッチのふるまいは、我々が求めている、世界で戦える選手の可能性を秘めているのではないか、と感じました」と期待を寄せている。

埼玉出身で身長178センチ、体重68キロの左利き。巧みなドリブルとパスセンスに優れ、チャンスメーカーとしての素質にあふれる。前橋育英2年時に全国高校選手権準優勝、3年時には優秀選手に選出された。日大では3年時に東京都大学リーグ戦1部で8得点。得点ランキング5位に入り、最優秀選手賞に選ばれた。

今季は大学所属のままJリーグ出場可能な特別指定選手としてプレーする。最近ではMF武藤嘉紀(ニューカッスル)、FW伊東純也(ゲンク)ら、特別指定選手から飛躍した選手も多い。札幌としても、北海道関係でない選手の特別指定選手はクラブ史上初めて。それだけ将来を有望視しているとともに、昨季4位と躍進したクラブが、アマ選手たちにとっても魅力のあるチームに成長しつつある証しである。【保坂果那】