昨季王者の川崎フロンターレが、ロスタイムの失点でガンバ大阪に敗れ、今季初黒星を喫した。13年以来の開幕から4戦未勝利(1敗3分け)。前年王者の開幕から4戦未勝利は、96年の横浜Fマリノス以来23年ぶりだ。

FW小林、MF大島、MF阿部と連覇を担った主力がベンチ外だったとはいえ、最多得点で優勝した王者らしい迫力ある攻撃には程遠かった。ボールは保持するも、チームの生命線である「(ボールを)出して動く」のサポート、各選手の判断の速さから生まれるパスワークも影を潜めている。MF家長昭博(32)は「今はうちらしくない。それはハッキリ言える」と現状を受け止めた。その理由を「グラウンドの中で、0・5秒、1秒サポートに入るのも遅くなっていると思うし、(パスを)出す側も迷いあるしもらう側も多少の迷いを感じていると思います。小さいところが積み重なって、自分たちらしい形が減ってきている」と挙げた。

練習から感じている小さなズレを合わせていくのは日々のトレーニングしかない。家長は「個々の力も上げていかないといけない。個人も上げつつ、チームとしても流動性、コンビ。そこも頑張ってやっていかないと。この負けが教えてくれることがあると思いますし、謙虚に受け止めてやりたいと思います」と前を向いた。