ヴィッセル神戸がガンバ大阪との壮絶な“殴り合い”を制し、4位に浮上した。

0-2の劣勢も神戸が誇る「V・I・P」がはね返す。前半45分にイニエスタからポドルスキ、後半9分にはポドルスキからビジャの得点で追いつく。さらに勝ち越されたが、途中出場のFW田中が2発。「V・I・P+T」で逆転した。

リージョ監督は「2度リードされてひっくり返すのは難しいこと。殴り合う展開の中でも質を示す選手がいることを証明できた」。言葉通り、控えも含めた選手層の質の高さで逆転劇を生んだ。3得点に絡んだMFイニエスタは「出場時間の少ない選手を含め、全体でチームの強さを信じ切れた結果。シーズン序盤としては、いい流れできている」と手ごたえを示した。

殊勲の田中は「なかなか交代でも(出場が)ない中、印象に残るプレーをしないと、争いに生き残れない」。バルセロナから移籍加入のMFサンペールが初先発し、外国人5枠をフィールドプレーヤーでフルに使った。日本選手の生き残る必死さは半端ない。その相乗効果がうまくかみ合った逆転勝利。シーズン前に豪華補強で話題を集めた神戸が、結果を伴ってきた。【実藤健一】