サンフレッチェ広島が4連勝で1次リーグF組の首位突破を決めた。初戦のアウェーで唯一の黒星をつけられた広州恒大(中国)戦。前半15分にCKからDF佐々木翔(29)のゴールで先制。体を張った守備で1点を守った。広島の決勝トーナメント(T)進出は14年以来2度目。J1リーグ戦は3連敗と苦しむが、Jリーグ勢の突破一番乗りとなった。

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1-0のスコアには、広島城福監督の執念がこもっていた。試合前から「出た選手がすべてを出し切って勝ち点をとりにいく」と気合をみなぎらせた。前半15分の佐々木のゴールを守り抜く泥くさい勝利に「選手はタスク(任務)を全うしてくれて90分、集中してくれた。われわれのプラン通り」と選手を激賞した。

唯一の黒星をつけられた広州恒大にやり返し、4連勝で14年以来5年ぶり2度目の決勝T進出を決めた。J1リーグ戦では3連敗中。特に前節3日横浜戦は微妙な判定が相次ぎ、城福監督が「今日のゲームで内容のコメントができますか!」と声を荒らげた。そんな思いも選手に乗り移った。

殊勲の佐々木が胸を張る。「チーム全体でハードワークしてその結果、全員で戦えた。これが僕らの持ち味」。前回は16強止まり。アジアの頂点へ、今季スローガン「一丸」で進む。