モンテディオ山形期待の新星・半田陸が17歳7カ月11日のクラブ最年少記録でリーグ初スタメンを飾った。

右ウイングバックとして縦横無尽に駆け回り、前半43分、MF本田のスルーパスに抜け出しダイレクトで絶妙な折り返し。FWバイアーノが落ち着いて流し込んだ。後半20分には、FW大槻が頭で加点。決勝点をアシストした17歳はアルビレックス新潟を2-0で破る原動力になった。チームは3試合ぶり白星で4位に浮上した。

前半の序盤、半田は相手にボールをコントロールされ、前線に起点ができず攻撃参加を自重した。1トップのバイアーノを複数人でサポートできるようになり、前へ前へと躍動。本田がボールを持つと、このタイミングでパスが出ると確信し、裏に走り込んだ。「いいボールをもらい、ゴールを決めてくれというパスが出せた」。しかし、満足はしていない。「できたことはアシストぐらい。1対1の対応もまだまだ」。と厳しい自己評価を下した。

5月のジェフ千葉戦、6月の長崎戦で途中出場したが、2戦ともに1分ずつ計2分間の出番だった。木山監督はリーグ3戦目での先発に「家を出る前に神様が半田を使えとささやいた」と笑わせた。山形県上山市出身でユース育ち。今季からプロ契約を結び、U15から世代別代表に名を連ねるエリートだ。昨年10月のU16アジア選手権では、主将として優勝に貢献した。1万8721人が訪れた新潟戦での活躍はまだまだ序章にすぎない。【山田愛斗】