横浜FCのFWカズ(三浦知良、52)と今夏磐田から加入したMF中村俊輔(41)が、横浜戦で19年ぶりに同時先発を果たした。

カズは主将マークを巻き2トップの一角で、中村はボランチに入った。カズは前半5分に決定機で強烈な左足シュートを打つなど存在感を発揮。中村もコーナーキックで華麗な左足クロスを見せるなど、完売のスタジアムをわかせた。また、カズは自身の持つ天皇杯の最年長出場記録を更新した。

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52歳カズと41歳の中村が三ツ沢で、横浜FCの同じユニホームを着てピッチに立った。2人の同時先発はは00年6月、日本代表のジャマイカ戦以来19年ぶり。

チケットは完売で両チームのサポーターがスタンドを埋め尽くした。

リーグ戦でのカズは7月10日の天皇杯2回戦・仙台大戦以来の公式戦出場。チームは10日のリーグ・水戸戦から中3日で、リーグ戦から遠ざかっているメンバーが先発に名を連ねた。カズは戦前「僕も含めて、試合勘、コンビでは試合が不足している。そこが難しい」と話していたが、心配は無用だった。前半5分、カズは味方のクロスのこぼれ球に素早く反応し、ゴール左から強烈な左足シュート。前半37分にも味方のミドルのこぼれ球に反応。シュートには至らなかったが相手ゴール前に入り込み、ストライカーの嗅覚の健在ぶりをアピールした。

中村は横浜FCに加入し、リーグ戦で2度、途中出場を果たしているが、先発は磐田在籍時の2月23日松本戦以来。古巣相手に半年ぶりの先発となった。攻撃スタイルでJ1上位にいる横浜に「ボールを回されて追っかけっぱなしで終わるかもしれない。でも、それもサッカー」。我慢の時間が続くと思われたが、横浜相手にボール保持率は互角。中村は左右サイドにパスを散らし、セットプレーではキッカーを務めた。前半31分、ゴール正面30メートル付近でのフリーキックでは低い弾道のキックを放った。GKにキャッチされたが、しっかり枠をとらえた。前半はPKなどで2失点し、0-2で折り返したが、2人のレジェンドがしっかりスタジアムをわかせた。