残留争いに苦しむサガン鳥栖は、痛恨の引き分けに終わった。2点を追う後半スタートから攻撃に変化をつけるためフィジカルが強いFW豊田陽平(34)を投入。策は当たり、攻撃の起点となった。まず豊田が奪ったファウルから、後半24分にMF原川力(26)の直接FKで1点を返した。

同29分、今度は前線のポストプレーでFW金崎夢生(30)の同点ゴールをお膳立てした。攻守に体を張り、チームは逆転に成功した。

だが悔やまれるのは、後半ロスタイム7分のPK献上だ。FKの際、DF金井貢史(29)が相手DFを倒してPKを与え「自分のファウルで失点し、みんなに申し訳ない」とうなだれる痛い失点につながった。

アクシデントにも泣かされた形だ。後半38分、CBのDF高橋祐治(26)が右目の負傷で交代。金明輝監督(38)は想定外の交代に触れ「イレギュラーな交代に対してしっかり対応できなかった。まだまだチームに力がついてない」と唇をかんだ。消化不良の残留争いを左右する下位対決は、手痛い痛み分けになった。