横浜FCが岡山に1-0で競り勝ち、13年ぶりのJ1昇格に王手をかけた。FWカズ(三浦知良、52)はベンチ外だった。横浜FCは前半24分、仙台大4年で特別指定選手のMF松尾佑介(22)が、ペナルティーエリア内左でDF北爪の左パスを受けると右足シュート。グラウンダーのボールがゴール右隅に決まり先制した。後半は岡山のロングボールを使った攻撃に防戦一方になるが、GK南の好セーブもあり競り勝った。

決勝弾を挙げた松尾は「(北爪)健吾くんがしっかり落としてくれて振り抜くことができた」と胸を張り「ラスト1試合、勝ってJ1に行きたい」と大舞台へ思いをはせた。今季途中の5月から指揮を執る下平監督は、2列目の両翼にスピードのある松尾と大卒1年目のMF中山を配置し、ボールを保持しながら、2人の速さを生かす戦術を浸透させてきた。戦術と采配がはまり、指揮官は「選手の頑張りでいい形で点を取れた。攻められても、守備の部分で力を発揮してくれた」と振り返った。最終節はホームでの愛媛戦。勝てば無条件でJ1昇格が決まる。カズにとって53歳で迎えるJ1は、もう目の前だ。