今季公式戦3度目の静岡ダービーは、1-1の引き分けに終わった。清水エスパルスユースはFW川本梨誉(りよ、3年)が後半3分に先制点。来季のトップチーム昇格が内定しているエースが決め、残留に王手をかけた。

清水ユースは、決めるべき男が決めた。後半3分、FW川本は味方からの右クロスに飛び込んだ。「相手から逃げる動きでマークを外せた」。ファーサイドまで流れたボールをフリーで受け、ヘディングシュート。ライバル磐田との負けられない一戦で待望の先制点を挙げたエースは「ボールがよかったので、合わせるだけだった」と仲間に感謝した。

来季はトップチームへの昇格が内定している。今季も既に戦力の1人として、トップの公式戦5試合に出場。11月30日のリーグC大阪戦でもベンチ入りしていた。同試合では出番がなく、大阪から帰静した時間は午後9時過ぎ。トップとユースの活動を両立させるハードなスケジュールにも「慣れました」と涼しい顔を見せる。

この日の得点につなげた動きだしは、トップのコーチ陣に指導を受けた影響が大きい。川本は「いつも居残りでやっているゴールへの入り方。練習通りだった」とうなずいた。ユースは大宮U-18との次戦で引き分け以上なら、自力残留が決まる。次節は高校生活最後の公式戦。ラストマッチを勝利で締めくくるつもりだ。【神谷亮磨】