J2アルビレックス新潟は18日、東京ヴェルディなどでプレーし、解説者などでも有名な玉乃淳氏(35)がGMに就任したことを発表した。この日行われた取締役会で決定したもので、専任のGMはクラブ初となる。玉乃GMは取材に応じ、チーム強化へ意欲を見せた。

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「こんなに大勢の方に来てもらえるとは。うれしいです」。玉乃GMは温和な表情を見せた。正式就任はこの日だが、すでに行動している。是永大輔社長(42)、神田勝夫強化部長(53)はもちろん、来季から指揮を執るアルベルト・プッチ・オルトネダ監督(51)とも連日電話やメールでミーティング。「(選手獲得について)現在交渉中です」と話した。

解説者時代から新潟には興味を持っていた。「新潟は解説者を盛り上げるサッカーをしていた」。そのチームに強化部門トップとして携わる。「今あるいい部分を壊す必要はない。そこにプラスアルファができれば」とイメージを描く。そして、来季目指すスタイルを「『まだ来るか』と思うくらい、人がわいて出てくるサッカー」と表現した。

11月中旬にGM就任の話を受けた。「こんな大役に就くチャンスは1度あるかないか」と決断した。是永社長は「交渉能力はすさまじいレベル」と話す。解説者と平行しスポーツビジネスにも携わった。スペイン・Aマドリードのユースで3年間を過ごし、引退後はカナダに渡ったこともある。サッカー、ビジネス、語学力を兼ね備えている。

「監督はスペイン人、ブラジル人選手もいる。クラブには世界中から集まってくる。その誰ともなじめる能力はある」と自負する。「新潟にはいい選手がいる。面白いチームです」。その形づくりを担う。

◆玉乃淳(たまの・じゅん)1984年(昭59)6月19日生まれ、東京都出身。97年から現東京Vの下部組織ヴェルディジュニアユースに所属、99年からスペイン・Aマドリードのユースに加入。その後、ヴェルディユースに復帰、03年トップチーム昇格。徳島、横浜FC、草津でプレーし09年引退。引退後は解説者、会社経営を経て17年から博報堂DYメディアパートナーズ・スポーツ局に勤務。現役時代のポジションはMF。J1リーグ通算32試合出場2得点、J2リーグ通算80試合出場4得点。