ヴィッセル神戸のFW古橋亨梧(25)が31日、沖縄・読谷村キャンプ6日目の練習を終え、今季初出場するACLでの優勝をあらためて目標に掲げた。

元日にクラブにとっても悲願の初タイトルを天皇杯で飾ったばかり。「もちろんアジアNO・1が目標。取れるタイトルは全部取りたい。簡単ではないが、サポーターのみなさんと一緒になって戦いたい」と宣言した。

前日30日の紅白戦では、清水エスパルスから完全移籍してきたブラジル人FWドウグラスと主力組の2トップを組んだ。この組み合わせが今季の神戸の土台となるのは間違いない。「ドウグラスの良さはパワー、スピード、ゴール前の怖さ。まだまだ僕が合わせきれていない。合わせればおもしろくなる」とコンビ力向上を誓った。

Jリーグでは昨年、初の2桁得点となる10ゴール、8アシストの記録を残し、天皇杯では自身の経歴の中でも初めてとなるタイトルを獲得。11月には日本代表デビューするなど絶好調だった。その感謝を誰に表したいかという質問には「生んでくれた親、指導者、仲間、僕をプロに拾ってくれたFC岐阜には感謝している。そこで出会った大木監督と1年半やれたので、僕の人生は変わった」と続けた。

中大卒業後、どこにも進むチームがなかった古橋を当時J2だったFC岐阜が入団テストを用意してくれ、採用を決めたのが当時の大木武監督(58=現J3ロアッソ熊本監督)。17年と18年夏までの1年半の在籍だったが、サッカーの楽しさを教えてくれたという。

18年夏に移籍した神戸では飛躍的に成長し、今やMFイニエスタらとの連係でゴールを量産できるようになった。

大阪・興国高では同じ学年だったFW南野拓実を目標の人物に挙げた。日本代表のエースになり、リバプール移籍まで実現。高校時代は南野がセレッソ大阪ユース所属で、サッカー部在籍の古橋とはほとんど接点がなかった。

「ああやってビッグクラブに自分の実力で行けるのは刺激になる。高校時代から世代別代表に入って、プロで活躍してたんで、すごいなあと思っていた。追いつきたい存在です」

近い将来の目標は欧州、最終的には同僚イニエスタが育ったバルセロナへの移籍だ。今オフは4度目となるプライベート旅行で現地を訪れ、「バルセロナは僕の目標。あそこでプレーしてみたい」と再確認したという。その前に神戸でさらなる結果を残さないといけない。

今季の個人的な目標は得点もアシストも2桁。「自信あります」。昨年は両親に新車をプレゼントしたという伸び盛りのストライカーが、2020年もJリーグの主役になりそうだ。