昨季限りでの現役引退を発表したサッカー元女子日本代表FW大野忍(36)が5日、自身のブログを更新し、現役生活での感謝と指導者転身への思いをつづった。

最後まで大野らしく締めた。この日午後に最後の所属先で昨年12月に契約満了で退団していたノジマステラ神奈川相模原が引退を発表すると、「引退します!!!」と題したブログを更新。「このたび、現役を引退することになりました!大野忍です。笑」と明るく切り出すと、最初に所属したNTVベレーザ(現日テレ・東京ベルディベレーザ)時代などを懐古しながら「たくさんの素晴らしい選手たち(お姉様方たち。笑)に叱られ、かわいがられ、成長させてもらいました」と感謝をつづった。

03年から約13年間にわたって活躍した日本代表生活については「ワールドカップの優勝や準優勝、オリンピックのベスト4や銀メダルまで獲得できました。いぇーい!!笑」と喜び「ここまで取れた成績は本当に面倒をみていただき、成長させてくれたお姉様方たちのおかげで、感謝でしかありません。見本となったからこそ、ここまで続けてこれたのだと思っています。本当にありがとうございました」と記した。

最後には指導者への思いも語った。大野は今年1月に日本サッカー協会公認B級コーチライセンスを取得。「自分にサッカーの楽しさ、難しさなどを教えてくれたからこそ、辞めたら自分も教えていきたいと考えるようにもなりました」とこれまでに出会った指導者への感謝をつづりながら「選手で学んだ技術、経験、そして、指導者から学んだサッカー知識など、すべてをこれからは自分が指導者として1人でも多くの子供たち、選手たちに伝えていきたいと思っています。指導者のB級ライセンスも取得できたのでまずは指導者として今後もサッカー界に貢献していくつもりです!国内リーグ182ゴールは私の誇りです!」と意気込んだ。

大野は日本中が“なでしこフィーバー”に沸いた11年W杯ドイツ大会優勝メンバーで、12年ロンドン五輪銀メダル、15年W杯カナダ大会準優勝などにも貢献した。なでしこリーグでは15歳の高校生だった99年にデビュー。鋭いドリブルと高い決定力を武器に、2度の海外移籍を挟みながら国内リーグ戦では通319試合で歴代最多182得点を挙げた。ノジマステラによると、2月12日には大野本人による引退会見も行うという。