J1清水エスパルスとJ3藤枝MYFCが2月29日、静岡市清水区内で練習試合(45分×4本)を行った。藤枝は安定した守備から好機をつくり、4-2で勝利。開幕延期によって今季初戦となる22日のアウェー・カターレ富山戦に向けて弾みをつけた。

藤枝が順調な仕上がりぶりを見せた。1本目20分、ピッチ中央付近でパスミスを拾ったFW森島康仁(32)のロングシュートで先制。2本目3分、同32分にも、今季J3SC相模原から古巣・藤枝に復帰したFW大石治寿(つぐとし、30)が、相手のミスを突いてネットを揺らす。効率良く、確実に得点を重ね、主力組出場の1、2本目を3-1で勝利した。

内容にも収穫があった。清水にボールを保持されながらも、3バック中央のDF秋本倫孝(みちたか、37)を中心に冷静に対応。格上相手に1失点で抑えると、安定した守備からのカウンターで好機を演出した。清水商高出の秋本は「ポジションをしっかり取ればやられないという自信になったと思うし、攻撃でも何度か良い形ができた」。石崎信弘監督(61)も「守備のバランスを取る練習をしている中で、ある程度できた」と振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リーグ開幕2試合が延期。不測の事態に見舞われたが、大石は「メンタルの難しさはあるけど、1日、1日積み重ねて開幕を迎えられるようにしたい」と話した。22日の富山との“開幕戦”に向け、さらに完成度を高めていく。【前田和哉】