Jリーグは12日に都内で理事会を開き、当初再開を予定していた18日から29日までのリーグ戦69試合の延期を正式決定した。

9日の新型コロナウイルス対策連絡会議で専門家から再延期を助言され、同日中に全クラブと合意。4月3日の再開を目標に態勢を整えていく方針を表明していた。政府がこれまでの対策の効果などを判断する予定の19日に中間ミーティングを実施し、25日をめどに4月3日再開への準備の進捗(しんちょく)状況を確認して今後の方針を決める。

再開日に関しては柔軟に対応する余白も残した。村井チェアマンは「目指すのはお客様と一緒に試合運営をすること。3日を過ぎたら無観客になりますというラインではない」とし、予定通りの大会規定や期間で消化できる再開のデッドラインを「4月中旬」まで延ばす可能性を示した。

クラブが財政面に窮した場合にも備えていく。リーグの配分金を前倒しするための規定改定の準備を開始。入場者数やDAZN視聴実績などの成果で総額5億円をクラブに傾斜配分する新制度「ファン指標配分金」も抜本的に見直す。

選手から感染者が出た場合の氏名を公表するかなどの細部も詰めはじめた。世界的な情勢を見守りながら、来るべき日に向けて万策を尽くす。【浜本卓也】