Jリーグは11日、日本野球機構(NPB)との第7回「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催し、村井満チェアマンはこの日もリーグ再開日程について具体的な議論がなされなかったことを明かした。

村井チェアマンは会議後のウェブ記者会見で「再開日程を具体的に議論することは行っていませんが、しっかりリスクを下げていく準備を重ねていく目線合わせはできたかなと思います」と報告。続けて「移動、検査体制の議論もございました。世界各国では再開するところもあれば止まっているところもある。再開だけではなく、再開後もどうしたら安定的にスポーツが運営できるか考えていかなければならない」と話した。

現在、世界では台湾のプロ野球が観客を入れて4月12日に開幕したほか、韓国でもプロ野球が5月5日、同8日にはサッカーのKリーグもともに無観客で開幕。ドイツではサッカーブンデスリーガが再開へ向けて動きだしている。この日はそのような動きを踏まえた議論も行われたというが、専門家チームの賀来満夫東北医科大教授兼東北大名誉教授は「感染者が減少傾向にあることは確かだが、日本ではまだ緊急事態宣言が延長されている。(野球やサッカーの)開催の日時を決めることはやはり難しいとお伝えしました」と話した。

韓国では依然としてクラスターが発生したり、欧州でも規制を緩めたのちに感染者が再び出てきた事例もある。同教授は「再流行のリスクを十分念頭に置いた対応が必要だろうと。まだ予断を許さない状況の中で、より慎重にできる限り慎重に、再開にむけての準備をしっかりと行っていきたい」と再流行のリスクについても言及。合わせて開催へ向けた自治体との連携の重要性も呼びかけ「しっかりとしたガイダンスを作成して、同時に自治体との関係もしっかり構築していっていくことが今、求められる。いろんな自治体と、しっかりとした議論も必要だろうと思っておりまして、そういったことも提言させていただきました」と話した。