J1浦和レッズは16日、青森山田の主将を務めるU-18日本代表DF藤原優大(3年)の来季新加入内定を発表し、青森市内で会見を行った。

藤原は1年時から主力として活躍し、全国高校選手権優勝に貢献。昨年度は高円宮杯U-18プレミアリーグファイナルを制し、同選手権も準優勝に導いた。プロでも得意のヘディングと統率力を生かす。会見では「レッズを世界的なチームにしたい」と大きな目標を掲げた。

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緊張で言葉に詰まっていた藤原が、浦和の赤いユニホームを着ると一変した。「熱狂的なサポーターで知られているチームで輝けることが今から楽しみ。1日でも早く試合に出場したい。浦和を世界的なビッグクラブにしたいですし、個人としてもW杯で日本の優勝に貢献したい」。明確な夢、目標を言葉にして、胸を張った。

複数クラブの中から、練習参加などを経て入団を決めた。青森山田中での総体全国優勝、高校に入っても1年から主力を担い、全国選手権優勝に導いた。当時はMF、FWだったが、昨年度からはセンターバックにコンバート。「自分の一番の武器はヘディング。誰にも負けていないと思えるくらい磨いてきたので自信がある」。昨年度に優勝したプレミアリーグや準優勝の全国選手権でも、セットプレーなどを含め得点でも貢献。会見に同席した浦和の長山スカウトも「ヘディングは今のトップチームの中でも一番だと思う。それ以上にまわりを鼓舞して引っ張ることが出来る精神的強さが魅力」と期待を寄せている。

コロナ禍の影響により、今季のプレミアリーグが中止。冬の全国選手権も今後の状況によっては不透明だ。青森山田で主将も務める藤原は「自粛期間中も、苦手な部分を克服することなど、自分で考えて伸ばす力を養えた時期になった。(残りの)高校生活で一番の目標は全国選手権優勝」。浦和DF鈴木大輔(30)や憧れの存在に挙げたDF槙野智章(33)らから得た助言も自身やチームに還元。来季から本拠となる埼スタで、もう1度頂点を奪い、プロでの躍動につなげる準備を整える。【鎌田直秀】

◆藤原優大(ふじわら・ゆうだい)2002年(平14)6月29日生まれ、青森・弘前市出身。豊田小1年にリベロ津軽SCで競技を始め、青森山田中では中2、中3と全国連覇。青森山田でも1年時から主力。昨季浦和入りしたMF武田英寿とは練習でもパートナー。180センチ、74キロ。利き足は右。家族は両親と青森山田中3年の大弥さん。子どもの頃から好きだったチームはベガルタ仙台。