名古屋グランパスは25日、DF宮原和也(24)に新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを発表した。感染経路は不明。クラブからは既に完治したFW金崎夢生とオーストラリア人のGKミッチェル・ランゲラック(ともに31)に続く3人目。4日のJ1リーグ戦再開後、選手の感染判明は初めて。現在3連勝中で2位につけるチームに衝撃が走った。

宮原は24日朝に38度の高熱と頭痛でPCR検査を受けた。同日に陽性反応が出たが、既に36・8度の平熱に戻ったという。ただ不安視されるのは、出場機会はなかった宮原だが、22日大分トリニータ戦で今季初めてベンチ入りし、2泊3日の遠征には新幹線と専用バスで移動するなど、普段以上に同僚との生活が長かった点だ。

この日、オンラインで会見した清水克洋専務は「過去2週間分の行動履歴を提出し、保健所からは(同僚らが)濃厚接触に当たらないという判定をいただいた」と説明した。大分にも該当者はいないという。6月に感染した金崎には濃厚接触者が19人いたが、同専務は「(管轄の)保健所によって(判断は)全国統一ではないと認識している。それぞれの(保健所の)判断」と話した。

26日の広島サンフレッチェ戦(Eスタ)を成立させるためにも、名古屋の選手ら約60人はこの日、急きょPCR検査を受けた。クラブによると最初に陰性が確定した選手ら複数が第1陣として、この日夜に遠征先の広島に到着。時間が間に合わなかった残りの選手らは、試合当日に広島入りする。

会見で清水専務が「陽性者が追加で判明した場合は(その人は)遠征に参加できない。結果を受けてメンバーを確定していく」と話していた通りだが、名古屋は心身ともハンディを背負った状態になった。