ヴィッセル神戸は26日、本拠地ノエスタで首位川崎フロンターレと戦う。右足首付近を負傷していた主将のMFアンドレス・イニエスタ(36)は、大事をとって2試合連続欠場の可能性が高い。DFトーマス・フェルマーレン(34)とFW田中順也(33)も故障による離脱中で、4試合ぶりに勝利した前節23日の浦和レッズ戦同様、若手選手を交えての総力戦に挑む。

イニエスタは前々節19日の柏レイソル戦で右足首付近を痛め、前半途中で交代していた。軽傷のもようだが、浦和戦は遠征に同行せず、同選手にとって中6日となる今回の川崎F戦も無理はさせないとみられる。

トルステン・フィンク監督(52)は25日、神戸市内での練習後、オンラインで取材に応じた。

「前節はいい試合ができた。先発メンバーをたくさん(10人)代えて、新鮮な力があった。個人の能力ではなく、チームの力で勝てた。若い選手を試合に絡めていくと、シーズンを通して見ても、クラブにとってもいいこと。結果もよくなっていく。このスタイルで進めていきたい」と説明。イニエスタの代役だったMF安井拓也(21)も得点に絡んでおり、2試合連続での先発になりそうだ。

新人FW小田裕太郎(19)が2試合ぶりに先発する可能性も高い。一方で浦和戦では、左サイドバックとして今季初先発したDF初瀬亮(23)も先制点をアシストするなど活躍。だが、疲労を考慮されて初めて先発を外れていたDF酒井高徳(29)が、満を持して先発復帰する見込み。さらにFWドウグラス(32)やDF大崎玲央(29)も先発に戻ってくる予定だ。

神戸は延期になっていたACL1次リーグが10月に控えるため、今回の川崎Fとの第24節を前倒しで開催する。川崎Fは前節名古屋グランパス戦で今季初黒星を喫したとはいえ、10勝1分け1敗の勝ち点31で首位を独走中。神戸は4勝4分け4敗の勝ち点16で9位。両者は昨季、天皇杯を含めて公式戦では3度対戦し、神戸が2勝1敗と勝ち越している。

ドイツ人監督は「もちろん我々の明確な試合プランは言えないが、大事なのは正確なパスを通して、うまくスペースを見つけること。球を持つことを怖がらないこと、自信を持つこと。川崎Fは球を持っている時が一番危険なので、我々が持ちたい」と、真っ向勝負を臨む。ホームで現在3連敗中の神戸だが、腰を引いた試合をするつもりはない。【横田和幸】