ヴィッセル神戸は1日、神戸市内で2日のルヴァン杯準々決勝川崎フロンターレ戦(ノエスタ)へ向けた練習を行った。右足首の負傷で、直近のJ1リーグ戦を3試合連続で欠場していた主将のMFアンドレス・イニエスタ(36)は今回、復帰する可能性はある。

前回王者との対戦に、トルステン・フィンク監督(52)はこの日、オンライン取材に対応。「けが人の情報は話せないが、以前からチームとしてルヴァン杯を目指してきたのは確か」とし、ここ数試合はけが人や主力を極力、休ませてきた背景を説明した。

イニエスタも例外ではなく、ドイツ人指揮官は「彼はチーム練習には参加しているが、明日はどのような形で参加するのか、ベンチスタートか先発か、いろんなパターンはあるが、この段階では言えない。週末まで(復帰を)待つかもしれない。見てのお楽しみだ」と情報戦を仕掛けた。

川崎FとはJ1リーグ戦で8月26日に対戦したばかり。同じ本拠地で2-2と引き分けた。9月9日も敵地でのJ1戦で対戦するため、異例の3週連続水曜日対決になる。

「明日の試合は1試合で勝負が決まる、生きるか死ぬかの戦い。川崎Fは強い相手だが、先週も戦い、お互いに試し合う部分もあった。今回がいわばシリーズ2戦目で、おもしろい戦いになる。相手は今回、できるだけ多くの主力で来るという予想をしている」

ACLに出場している神戸は今回、準々決勝からの登場となる。すべて一発勝負のため、3連勝すれば2月の富士ゼロックス・スーパー杯に続く、今季2つ目のタイトルになる。

「(1週間前に)首位川崎Fと引き分けて、互角に戦えるという認識がついた。(J1の)前節の横浜Fマリノス戦でも(後半ロスタイムでの)劇的なドローとし、選手は自信がついた。今週はいい雰囲気で練習できた。カップ戦は昨季、天皇杯で優勝できたが、ルヴァン杯はできなかった(1次リーグ敗退)。我々が特別なチームということを、改めて示したい。目標は優勝だ」

今大会の準々決勝、10月7日の準決勝は、90分間で勝敗が決しない場合、PK方式によって決定する。11月7日の決勝は延長戦を経てのPK戦となる。J1では優勝が難しい状況になってきただけに、短期集中型の今大会で勝負強さを発揮したい。【横田和幸】