ジュビロ磐田が2試合連続で引き分けに終わった。試合開始前に照明が消えるアクシデントもあった一戦は助っ人が本領を発揮。1点を追う前半11分にFWルリーニャ(30)が同点ゴールを挙げると、同44分にFWルキアン(28)が勝ち越しゴールを決めた。助っ人2人は今季初のアベック弾を達成するも、後半27分に再び失点。一度は逆転した試合で勝ちきれず、ホームで手痛いドローとなった。

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磐田がハプニングも、劣勢にも動じなかった。試合開始前には照明が消えるトラブルが発生。復旧作業に20分以上を要し、開始時間が15分以上遅れる事態となった。前半8分にはカウンターから失点。それでも、ブラジル人助っ人2人が重苦しい雰囲気を一掃した。

1点を追う同11分、FWルキアンが敵陣でボールを奪うと、味方につなぎ、最後はFWルリーニャが右足で同点ゴールを挙げた。失点からわずか3分後に同点。息を吹き返したチームをエースがさらに勢いづけた。同44分、FWルキアンは切れのある突破で相手3人を振り切り、右足ループで勝ち越しゴール。同点弾のルリーニャと抱き合い、喜びを分かち合った。

ブラジル人2人のアベック弾は今季初。新加入のルリーニャにとって、ルキアンは家族同然の相方だ。「ピッチの外でもいろいろと支えてもらっている」。コロナウイルス感染拡大の影響でともに家族を母国ブラジルに残している。異国で戦う2人が同時に挙げたゴールは格別だった。

一時は逆転するも、後半27分に失点。フベロ監督(46)は「勝ちにいく」と前節群馬戦からスタメン8人を変更する采配を見せたが、再び複数失点した。チームは2戦連続ドローでここ4試合は1勝3分け。勝ちきれない。【神谷亮磨】