北海道コンサドーレ札幌は柏レイソルに0-1で敗れ、2連敗を喫した。後半7分に相手FKから先制を許し、無得点に封じられた。シュート数は今季最少の4本で、好機をつくれなかった。ホームでの白星は7月26日横浜戦(3○1)以来遠ざかり、8試合連続で本拠地未勝利となった。

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試合終了の笛が鳴ると、札幌ドームは静まり返った。札幌は約2カ月ぶりの本拠地での歓喜の瞬間を信じ、スタンドで手をたたき応援したサポーターからも悔しさがにじみ出ていた。セットプレーによる失点が、最後まで重くのしかかった。今のチームには、その1点をはね返す力が足りなかった。それでもミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は「選手たちは自分たちの戦いを貫いてくれた」と前を向いた。

前半のシュートは0本だった。累積警告による出場停止明けで右シャドー(1・5列目)として4試合ぶりに先発したルーキーMF金子は、前線の一角として「出し手と受け手のタイミングがもう少し合わないとゴール前までいかない」と反省した。それでも踏ん張りスコアレスで折り返し。だが後半7分。FKから相手が頭で合わせたシュートは、ゴール右上に吸い込まれた。その後、チームが放ったシュートは4本。相手の9本を下回り、少ないチャンスを決めきれず90分が終わった。

ルヴァン杯を含め、8週連続のミッドウイークの最後の週。過密日程を戦ってきたチームは、ずっと全体での練習ができていない。主力と控えが別でトレーニングしてきたため、戦術のすり合わせが難しい状況だ。攻撃的サッカーがモットーのチームにとっては厳しい。試合前日は定例だったセットプレーも確認できずに臨む試合も続いている。金子が言う攻撃での反省点も、その影響が強い。

ただ、来週からは週1ペースでの試合になる。内容が良くても勝てない試合が続き、チームはもがいているが、指揮官は言う。「気持ちが折れることなく続けること、継続は力なりということを強調したい」。信じて貫けば、花は開く-。もどかしさが募っているだろうサポーターにも、訴えたいメッセージだ。【保坂果那】

○…DFキムが3バック中央で3戦連続フル出場した。「上手く分析できていた」と、16得点で現在J1得点王のFWオルンガをシュート3本に封じるなど相手強力FW陣を抑えた。後半7分のセットプレーで失点し「ラインコントロールはできていたけど、ニアでうまく決められてしまった」と悔しがった。

◆ペトロビッチ監督就任後のシュート数 23日柏戦の4本は今季最少で同監督体制ではワースト2位。最少は19年6月14日川崎F戦(1△1)の3本。5本は2度で19年9月14日仙台戦(1●3)と同10月4日G大阪戦(0●5)。最多は23本で18年4月7日名古屋戦(3○0)と今季9月13日浦和戦(3●4)。