柏レイソルは3日、ネルシーニョ監督(70)とスタッフ1人が、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことを発表した。2日に選手1人の陽性とスタッフ2人の発熱を発表し、この日の仙台戦(ユアスタ)が中止になっていた。柏は7日に東京とルヴァン杯決勝(国立)を控える。今後、選手とスタッフのPCR検査を行い、決勝開催の準備は進めるが、ネルシーニョ監督の現場指揮は不可能。指揮官不在で大一番を迎えることになった。

ルヴァン杯決勝を前に、柏が大きな試練を迎えた。ネルシーニョ監督を含め3人が新型コロナウイルス陽性となった。この日、クラブの瀧川龍一郎社長がオンライン取材に応じ、ネルシーニョ監督のルヴァン杯決勝の指揮に「隔離で療養に努めていただくということになる」との認識を示した。現時点で、井原コーチが監督代行を務める可能性が高い。

ネルシーニョ監督は1日、チーム練習に参加したが午後に37・5度の発熱があり、PCR検査を受けた。1度目の検査は判定不能で11月2日に再検査。2日は熱が38・4度まで上がっていた。この日午前に陽性判定が出た。現在は平熱に戻り体調は落ち着いている。大事をとり、この日夜、千葉県内の病院に入院する。

保健所は、2日に陽性が判明した選手の濃厚接触者として、選手1人とスタッフ3人を判定し、現在、4人は隔離されている。ネルシーニョ監督の濃厚接触者の判定はまだ出ていないが、濃厚接触疑いがあるスタッフ2人を自主隔離。陽性となったスタッフの濃厚接触者はいない。

クラブは陽性者の行動履歴を把握しており、瀧川社長は「家族、同居者、チームメートとの会食は確認しているが、リスクの高いような行動はなかった。感染経路は現時点では不明」と説明した。ミーティングもマスク着用だった。

クラブは早急に選手とスタッフにPCR検査を実施し、4日に検査結果が出る予定。結果が出るまでチーム活動は休止し、自宅待機となる。既に保健所の指導の下、クラブハウスの消毒作業は終えた。ルヴァン杯決勝へ厳しい状況も、瀧川社長は「できる限り最善を尽くして決勝に臨めるように準備は進めたい」と話した。選手から絶大な信頼を受ける指揮官だけに不在は痛手だが、ITが進んでいる今、監督の体調が良ければリモートのミーティングは可能だ。チーム一丸で、7年ぶりのタイトルへ前に進むしかない。