コンサドーレ札幌はFC東京に0-1で敗れた。前半21分にカウンターから先制を許すと、最後まで得点を奪えず今季9度目の無得点(2分け7敗)。前節は首位川崎フロンターレに快勝したが、今季3度目の連勝とはならなかった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(63)はJ1通算201勝同士の指揮官対決を落とし、今季の6位以下が確定。目標としたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場の可能性が消滅した。

前半に許した1点が最後まで重くのしかかった。東京長谷川監督とのJ1通算201勝指揮官対決に敗れたペトロビッチ監督は「相手に1点を決められ、我々は3、4回あった決定機を決めきれなかった」。無得点試合は今季9度目。18年の監督就任以来ワースト。

指揮官の「立ち上がりから攻撃的、アグレッシブにボールを奪いにいく我々のサッカーを見せられた」の言葉通り、序盤から優位に進めたが、カウンターで先制を許した。1点を追う後半開始からはFWドウグラス・オリヴェイラを投入。FWロペスとのブラジル人コンビを中心に、5本のシュートでゴールに迫ったが、得点は生まれなかった。MF駒井は「チャンスを何回もつくれたが…」とうなだれ、「(守備の)堅い相手とどうやるべきか。チーム全員でフォーカスしたい」と課題を挙げた。

痛いアクシデントもあった。右太もも裏の故障から復帰3戦目だったMFチャナティップが、再び同部を痛め途中交代。ペトロビッチ監督は「今季復帰できない可能性もある」と長期離脱を示唆した。MF荒野も警告を受けて次節出場停止。首位川崎Fに2ー0で勝った前節同様、この日も採用したFW登録選手を起用しない布陣を敷くことは難しくなった。

6試合を残して6位以下が確定し、目標のACL出場が消滅した。ペトロビッチ監督は「興味深い、面白いサッカーを展開する中で、時には勝ち、時には負ける。来年、我々はチームとしての狙いを持って戦う」と上を向いた。【浅水友輝】