清水エスパルスが来季の新監督に、今季限りでの退任が決まっているセレッソ大阪のロティーナ監督(63=スペイン)を招聘(しょうへい)することが、19日までに決定的になった。

ロティーナ監督は2017年からJ2東京Vを率いて、2年連続で好成績を収めた。昨季はC大阪をリーグ最少25失点で5位に押し上げた。今季は4位に導き、Jリーグで安定した成績を残している。

今季70失点の清水は、2年連続でリーグ最多失点を記録している。守備の整備は、4チームが降格する来季に向けての最重要課題。規律ある守備の構築に定評のある同監督は、来季の巻き返しに適任といえる。

今季はピーター・クラモフスキー監督(42)を迎えて攻撃的なスタイルを掲げるも、守備の崩壊が止まらなかった。開幕から低空飛行が続き、11月1日に契約を解除。第26節の神戸戦(3○1)から、平岡宏章コーチ(51)が監督に昇格して指揮を執ってきた。

監督交代の際、大熊清ゼネラルマネジャー(GM、56)が「(平岡監督には)今季の残り9試合を任せることになる」と話し、後任探しに動いていた。同GMはC大阪のチーム統括部長時代に、ロティーナ監督の招聘に関わった経験を持つ。

◆ミゲル・アンヘル・ロティーナ 1957年6月18日、スペイン生まれ。母国のクラブでプレーを続け、引退後に指導者の道へ。母国のエスパニョール、ビリャレアルなどで監督を歴任。J2東京Vでは17年5位、18年6位。19年からC大阪の指揮を執った。