持ち前のスピードと運動量を生かし、本職のサイドバック(SB)で勝負する。J1ベガルタ仙台DF真瀬拓海(22=阪南大)は特別指定選手として昨季11試合に出場も、右FWが主戦場だった。今季は右SBでスタメン定着し「アシスト+得点=10になる活躍をしたい」。同位置でサポーターに愛された菅井直樹氏(36)の代名詞、背番号「25」を受け継ぎ、サイドを駆け上がる。

実質プロ2年目は「勝負の年」と位置づける。強力なライバルは左右のSBを高いレベルでこなすDF蜂須賀だ。真瀬は「基礎技術がとても高く、難しいパスも簡単に通しちゃうので、そういうのはすごい」。人としても尊敬し「いろんな人に気軽に接して仲良くなっていくので、素晴らしい人。サッカー面、人間面でも学ぶことはたくさんある」とお手本にするが、超えなければならない存在だ。

市船橋(千葉)2年時にセンターバックからSBにコンバートされた。「自分には走ることしかないと思っているので、楽しんでいるというか苦には感じなかった」。小学5、6年時に千葉・市川市の陸上大会1500メートルで2連覇。「ちょっと箱根駅伝に憧れた時期はあったけど、サッカーが好きだったんで」と陸上転向を選択しなかった。

「仙台の25番=真瀬」と新たな背番号へ育て上げる。「自分はあまりうまくないというか下手なので、どれだけミスしてもチャレンジし続けたい」。積極果敢に上下動し、サイドを支配する。【山田愛斗】

◆真瀬拓海(ませ・たくみ)1998年(平10)5月3日生まれ、千葉県市川市出身。市船橋、阪南大を経て新加入。昨季は特別指定選手としてJ1で11試合0得点。同僚のGK井岡海都は高校同期で、MF松下佳貴は大学先輩。一番ほしい物は車で昨年12月に免許を取得。一発芸でチームを盛り上げる。175センチ、70キロ。背番号25。