J2アルビレックス新潟の新戦力、FW谷口海斗(25=J3熊本)が“キャノン砲”をさく裂させる。2次磐田キャンプ2日目の17日、高知キャンプで負った右太もも裏のケガから約2週間ぶりに復帰し、全体練習に合流した。一瞬で相手を抜き去るスピード、両足から放たれる力強いシュートを武器に昨季J3得点王に輝いた期待のストライカーが、27日アウェー・ギラヴァンツ北九州との開幕戦(ミクスタ)に照準を合わせた。

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谷口海斗の「カイ(海)キャノン」がチームの新たな攻撃オプションとなる。「自分のシュートは『ズドン系』。思い切りの良さが自分の持ち味。シュートレンジが広い部分も生かしていきたい」。ペナルティーエリア外からでも積極的にゴールを狙う新エース候補。1次高知キャンプ、2月に入り右太もも裏を痛めたが、ほぼ完治。この日の午前中の練習では足を気にすることもなくメニューをすべてこなした。「シュートの感覚はまだまだ。徐々に状態を上げ、ほかの前線の選手に負けないようアピールしたい」と意気込む。

谷口は昨季J3ロアッソ熊本のポイントゲッターとして18点を挙げてリーグ得点王を獲得した。新潟合流後、初の実戦となった1月30日高知ユナイテッドSC(JFL)戦(6○1)では右MFに入り、1得点2アシストとさっそく結果を残してもいた。「ボールを保持するスタイルの中で特長は出せている。左右、センターフォワードと前線ならどこでもやる。監督からは裏への抜け出しと得点というところを期待されているので迫力を持ってゴール前に顔を出したい」。

四日市中央工(三重)や岐阜経大では運動量を生かしてボランチやセンターバックでプレーした。だが大学2年でFWにコンバートされるとストライカーの才能が開花。「昔の経験が生きているかは分からないが相手が嫌がるゾーンに入っていくことはできる。開幕(27日)まであと少し。チームメートとの関係をもっと深め、ゴール前の質を高めていきたい。今季も2桁得点を目指す」と初のJ2の舞台での目標を掲げた。【小林忠】