昨季はJ3のいわてグルージャ盛岡でプレーし、契約満了で退団し、無所属だったMF橋本晃司(34)が12日、インスタグラムで現役引退を発表した。

「この度プロサッカー選手を引退する事を決断致しました。あっという間の12年間でした。嬉しい事より悔しい事の方が多かったですが純粋にサッカーとだけは向き合ってきたつもりです」などと丁寧につづった。

石川県生まれ。強豪・星稜高から明大に進み、名古屋グランパス入り。水戸ホーリーホック、大宮アルディージャ、川崎フロンターレと渡り歩き、米国メジャーリーグサッカー(MLS)下部のオレンジカウンティSCでもプレー。昨季は盛岡に在籍していた。

星稜高では全国高校選手権で4強入り。当時のチームメートで親友の本田圭佑とともに、主力としてプレーした。明大では長友佑都と同級生だった。

「星稜高時代、明治大学時代に特別な友人とプレー出来たおかげでここまで来られた自分がいると思います(笑)同じ舞台で共にプレーするという目標は実現できず大きくなる2人を見ては小さい自分自身を時に憎み悔やんだことも多々あったけど、貴方達の存在がどれだけ励みとなり何度も奮い立たせてくれたことか…ありがとう!」

いつも強気の橋本らしく、本田圭佑、長友佑都という名前をあえて書かず、それでいて、丁寧で熱いメッセージで別れを告げた。

プロ入り前に亡くなった父、そしてプロ入りを誰より喜んでサポートしてくれた母、結婚し、米国挑戦や、引退の決断を下した時にも、サポートしてくれた妻子にも、しっかり感謝の言葉をつづった。

「最後に改めて関わって戴いた全ての皆様、本当に本当に有難うございました。そして今後とも宜しくお願い致します」(すべて原文ママ)と締めくくった。

どこか子どもっぽく、やんちゃな面もあり、選手としても、そのセンスからすれば、まだまだやれたという向きもあるが、とにかく人間くさく、愛すべきキャラクター。ぼやきも多かったが、仲間から愛され、仲間と家族を愛した選手らしく、精いっぱいの文面で、丁寧に別れをつづった。今後は未定。

通算成績はJ1通算30試合2得点、J2通算113試合21得点、J3通算14試合1得点。

シーズン最多得点はJ2の水戸在籍時の13年の12点。J1、J2、J3という3つのカテゴリーで得点を記録し、そっとスパイクを脱いだ。