J1アビスパ福岡MF吉岡雅和(26)が10日、セレッソ大阪戦(ヤンマー)で待望のJ1初得点となる先制ゴールを決めた。

試合は2-2で引き分けた。だが後半22分、左CKからのこぼれ球を「ボールがこぼれて来る感じがしていて準備していた。迷わずシュートした」と、左足でゴール左に決めた。

前半14分に一発退場者を出し、10人の劣勢下での価値あるJ1初得点だ。「個人的に得点が欲しかったので、結果の面で良かった。試合を運ぶにつれ周りとのコミュニケーションがとれて、ポジショニングが良くなっていると感じる」と自信を高めた。

ただ、2失点には反省。「点を取った後に2失点して緩みを感じる。失点を改善しないといけない」と引き締めた。

長崎出身で長崎総科大付高時代は、長崎・国見高を高校サッカー選手権6度の優勝に導いた経験を持つ名将、小嶺忠敏監督(75)から指導を受け、プレーの土台を身につけた。進学した駒大では関東大学リーグでベストイレブンに選ばれたこともある。

そして17年、J2だったV・ファーレン長崎入りした。だが、J1昇格した18年途中にJ3カターレ富山に期限付き移籍し、J1でのリーグ戦出場はなかった。

自身2度目のJ1挑戦で期すものがあった。ここまでリーグ戦7試合に出場。この日も期待に応えようとチーム最多2本のシュートで気迫を見せていた。

長谷部茂利監督(49)は、次節の14日川崎フロンターレ戦(等々力)へ「昨年リーグをけん引した上位3チームとの3連戦から勝ち点を取ることに注力していい準備をしたい」という。引き分けた7日ガンバ大阪、10日セレッソ大阪に続き、川崎フロンターレ戦の勝ち点奪取へ意気込んだ。

当然、吉岡も首位相手に「(攻守にアグレッシブに主導権を握る)やってきたサッカーを貫き勝ち点を取りたい」と言い、超攻撃的な相手に真っ向勝負を誓った。【菊川光一】