アビスパ福岡に今季深■(中国)から期限付き移籍加入のカメルーン人FWジョン・マリ(28)が、移籍後3戦連発で存在感を示した。

Jリーグデビューの4月28日ルヴァン杯・札幌戦で後半ロスタイムにヘディングで同点弾、1日リーグ浦和戦は弾丸ボレーでダメ押し。この日の鹿島戦で初めて先発フル出場。前半24分、ゴール前のパスを左足で決めて先制した。

状態は上昇気配で、長谷部監督は「100%じゃないがボール(感覚)、フィジカルといろんな意味で良くなってきている。さらに精度、強度が高くできるようになっていくと思う」。MF重広が「ターゲットになるしフィジカルが強いので、相手の背後に高めのボールを入れ良さを引き出すようにした」と話すなど戦術のキーマンになりつつある。

1月に中国に戻る予定だったが家族が新型コロナウイルスに感染した影響で入国できず、移籍期間に間に合わなかった。その後、福岡加入が3月1日に発表され4月17日に合流。他にも移籍先はあったが「日本人や文化を知ってみたかった」と日本で飛躍を期すことにしたという。元ナイジェリア代表MFオコチャや元コートジボワール代表FWドログバらに憧れて育ったマリが、昨季柏でJ1得点王に輝いたFWオルンガ級の活躍を見せるかもしれない。【菊川光一】

◆ジョン・マリ 1993年3月9日生まれ。カメルーン出身。同国のユニオン・ドゥアラで若くから活躍し、12年にタイのブリラムに移籍。その後、セルビアやスロベニアでプレー。中国2部の梅州客家でも得点を量産。この活躍が認められ、1部の深■に19年途中に移籍し昨季は17試合11得点。181センチ、82キロ。

※■は土ヘンに川

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