鹿島アントラーズは、川崎フロンターレ相手に、東京五輪世代のFW上田綺世(22)の得点で一時は同点に追いついたが、ロスタイムに失点し勝ち点を手にすることができなかった。上田は19年夏に法大から鹿島に加入後、得点した試合は15戦連続で不敗(12勝3分け)だったが、この日の試合で途切れた。

鹿島は前半は攻守で停滞し相手に圧倒されていたが、後半は、相馬直樹監督が掲げる「チャレンジャー精神」でゴール前に圧力をかけた。後半16分、上田はMF荒木のスルーパスに抜け出すと、相手GKの飛びだしにループシュートを放った。オフサイドの判定もVARの判定でゴールが認められた。上田は「僕自身オフサイドかと思いましたが、常に準備していたところが得点につながった。僕に普段、あまりないアイデアを生かせたゴールだった」と振り返った。

得点の直前にも、MF土居のパスにうまく抜け出したが相手GKにセーブされた。「FWは常に点を取り、チームを勝たせるのが仕事。負けたのは僕の責任。2本を決めきらなければいけなかった」と悔しさを口にする。今後は東京五輪に挑むU-24日本代表へと合流する。「代表でも鹿島でも、持っている力は同じなので。それを全力で表現し、いろんな選手とプレーすることでいい部分を盗んだり、新しい動きだしにトライしたりできたら」と抱負を口にした。