J2新潟のFW鈴木孝司(31)が得点量産態勢に入る。

17日に聖籠町で行われた練習では鬼気迫る表情でシュートを放ち、何度もネットを揺らした。右足負傷による離脱の影響もあり、7-0で大勝した3月27日ホーム、東京V戦以来ゴールから遠ざかるが、21日アウェー秋田戦では巧みな動きだしから今季5得点目を狙い、ここ5試合で1勝(1分け3敗)と波に乗れていないチームを首位再浮上に導く。

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ゴールハンターが調子を上げている。17日はサイド攻撃を確認。ゴール前で待ち構える鈴木は、クロスを頭や両足でダイレクトで合わせ、ネットを揺らし続けた。5対5のミニゲームではDFに囲まれた状態からでも正確なシュートを披露。「ここ数試合、得点が取れる位置には入っていけている。1点入れば波に乗れるのでそろそろ欲しい」と約3カ月ぶり得点へ力を込めた。

前節13日の岡山戦(0●1)ではここまで6得点のFW谷口海斗(25)と2トップを組んだが「互いの良さを引き出すまでには至らなかった」と反省。後半は谷口を右MFに置く4-5-1の慣れ親しんだシステムに戻したが、チグハグな攻撃を繰り返した。「悪い部分の改善より、出来ていたことの再確認が今は優先。全員で『前半20分ぐらいで勝負を決めにいく』ぐらいの勢いを出さないと」と序盤から攻撃スタイルを貫く大切さを説く。

チームはここ5試合で1勝で、首位から3位に後退した。それでもリーグ戦はまだ中盤戦。今節はJ2で唯一、月曜日開催でライバルの結果を知った状態で試合に臨める。鈴木は相手守備網をかく乱するには意外性や遊び心あるプレーが必要と話す。「相手を惑わせるパスやドリブルなどを入れないと。自分もあえて遅れてゴール前に顔を出すなど工夫したい」と不敵な笑みを浮かべた。【小林忠】