アルビレックス新潟の連勝はならなかった。水戸に0-4と今季最多失点で完敗。6試合ぶりの黒星を喫し、順位は3位から4位に落とした。前半21分に水戸のFW中山仁斗(29)に先制を許し0-1で折り返すと、後半にまさかの3失点。立ち上がりから流動的な攻撃で敵陣にボールを運んだが、ゴールを奪うシーンは最後まで作れず、逆に守備の足が止まり始めたところで失点を重ねた。

   ◇   ◇   ◇

勝ち点3が遠い。アウェーで最低限、積み上げなければならなかった勝ち点1にも届かない。新潟は得点場面を作れず、逆にネットを揺らされ続けた。前半21分、コーナーキックのカウンターから水戸につながれ、最後は中山に決められた。0-1で折り返した後半7分にはFW藤尾翔太(20)にヘディングで追加点を奪われる。さらに後半17分には中山に2得点目を許すと、同23分にはDF千葉和彦(36)がペナルティーエリア内で相手を倒してPKを献上。今季ワーストの4失点を喫した。

立ち上がりから攻めた。水戸のサイド、裏のスペースを狙って仕掛けた。前半3分、MF福田晃斗(29)のクロスにMF星雄次(29)が走り込みヘディング。同7分にはこぼれ球をMF高木善朗(28)がシュート。2戦連続のスタメンになったFW高沢優也(24)は中央、サイドと立ち位置を変えながらボールを引き出した。ゴールを狙う姿勢を前面に出した。

水戸との前回対戦の6月のホーム戦は0-0。アルベルト監督(53)は「水戸は若いチームでボールを大切にする。コンビネーションでの崩しも得意で中央でプレーする選手に質の高い選手が複数いる」と警戒。そして「いつもと同じようにボールをキープし、相手以上にゴール前で高い決定力を示したい」とより攻撃的に戦うことを重視し、臨んでいた。

その意識は浸透していた。だが、結果には結びつかない。前回と同様に相手守備に手を焼いた上、今度は隙を突かれるように失点。上位陣の混戦が続く中、手痛い黒星になった。

 

▽新潟アルベルト監督「今日は我々に勝者のメンタリティーが足りなかった。(リーグ戦)残り3カ月は戦術以上にメンタルが重要。2日間のオフで選手たちに『何を成し遂げたいのか』を整理してもらい、練習を再開させたい」