青森山田のスーパーエースが首都からプロ人生をスタートさせる。

FC東京は12日、MF松木玖生(くりゅう、3年)の来季加入内定を発表し、青森市内で会見を行った。高校1年から主力を担い、2年時から背番号「10」を背負う逸材。今夏の全国高校総体では、全6試合で5ゴール5アシストの活躍を見せ、16年ぶり2度目の優勝に貢献した。加入内定を決め、プレミアリーグ、全国選手権との3冠に向けて弾みをつける。

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プロ入りで両親に恩返しだ。松木は高校NO・1選手に成長し、国内外での争奪戦の末に東京入りを決めた。「高2でプロ契約」の夢はかなわなかったが、父宏樹さん(49)、母厚香(45)さんが見守る晴れ舞台で、プロへの1歩を踏み出した。「人生の理想像みたいなものを中3ぐらいに書いたんですけど、高2でプロ契約を目標にしていました」。高校3年の10月に加入内定。少し時間はかかったが、遅れた分は1年目から活躍して取り戻す。

12歳で決断した。小学校卒業後に地元の北海道室蘭市を離れて青森山田中に入学。プロへの近道と考えた。「中学校から青森に来て、両親には金銭的に手助けしてもらっているので、そこは恩返ししないといけないと思っています」と言った。「親に与えてもらった分、自分がしっかり親孝行したい。高級車を親に買ってあげるのが夢でした。小学校の時に親に伝えていて後は実現するだけです」。有言実行までもうすぐだ。【山田愛斗】

◆松木玖生(まつき・くりゅう)2003年(平15)4月30日生まれ、北海道室蘭市出身。室蘭大沢FCで幼稚園年長時の6歳からサッカーを始め、青森山田中、青森山田高。家族は両親と兄。好きな選手はマンチェスター・シティーMFフィル・フォーデン。利き足は左。180センチ、76キロ。血液型A。