韓国発祥の新スポーツ「ドローンサッカー」が北海道でも広まりつつある。16日に北海道では初の大会となるコンサドーレ杯が札幌・サッポロファクトリー(中央区北3東3)で行われる。日本ドローンサッカー連盟は25年にドローンサッカーワールドカップ(W杯)の開催を目指しており、北海道関係者も開催地に名乗りを上げている。

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ドローンサッカーは年齢や性別を問わず楽しめる競技だ。球状のプラスチックフレームに覆われた「ドローンボール」をリモコンで操作。専用のケージ内で5対5で対戦し、サッカーのように得点を取り合う。リング状のゴールを通過すれば得点となるが、1チームに1機の「ストライカー」のみが得点を取ることができる。残り4機は「フィールドプレーヤー」として守備陣となる。1セット3分の3セット制だ。16年に韓国でスタートし、19年に日本に持ち込まれた。

北海道でも競技人口が増えつつある。ドローン事業を展開するドリームベース(本社・札幌市)が普及に力を入れる。19年4月に開校した「JUAVACドローンエキスパートアカデミー北海道校」の校長を務める和合将学常務取締役(48)は「『リアルeスポーツ』と呼ばれ、戦術やチームワークが大事なスポーツ。室内でできるので、冬は雪が降る北海道でも流行ると思う」と魅力を語る。ドローンは農業や林業など多岐の分野での活用が期待されており、今後より身近になる見込み。慣れ親しむには効果的だ。

北海道初の大会となる16日のコンサドーレ杯は同社が主催、一般社団法人コンサドーレ北海道スポーツクラブが協力。7チームが出場を予定している。商業施設での開催で、幅広い世代への競技PRを狙う。

今後さらなる人気を集める可能性があり、今なら競技をスタートするメリットがある。日本ドローンサッカー連盟は25年W杯開催を目指している。国内の選手層はまだ厚くないため、「今から一生懸命取り組めば、日本代表に選ばれるのも夢じゃない」と掲げている。和合常務「北海道での人気が高まれば、W杯を北海道で開催することもできるかもしれない」(同常務)と意気込む。韓国以外にも欧米でも広がりつつあり、次世代スポーツの今後の発展から目が離せない。【保坂果那】

 

◆ドローンサッカー 16年に韓国で発祥。日本やスペイン、フランス、米国、中国でも競技者がいる。韓国の競技人口は4000人以上と言われる。ドローンボールのサイズには2種類ある。直径20センチの初級向けの場合は3メートル×6メートルの広さに高さ3メートルのケージを使用。40センチの中・上級向けは7メートル×16メートルの広さで高さ5メートル。リモコンでスピードも調整可能。40センチのドローンボールの場合、最速100キロをマークする。リング状のゴールは外径100~120センチ、内径60~80センチで、地面から2~3メートルの高さに設置される。