鹿島アントラーズはホームでの浦和レッズ戦に1-0で競り勝った。
浦和には10月22日の柏レイソル戦で5-1と大勝したが、その試合では、各選手が絶妙な立ち位置を取り、相手がプレスに来た瞬間、背後を狙い、縦に速い攻撃で得点を重ねた。簡単に食いつけば相手の思うつぼになる。互いにアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場には落とせない大一番で、鹿島はどう戦うのか、興味深かった。
鹿島は各選手がプレスに行くときは行く、ブロックを引くときは引く。そのメリハリが素晴らしかった。プレスに行くときは各選手が連動し距離感も良く、簡単にはがされない。組織として堅かった。前半のシュート数は鹿島の10本に対し浦和は0本。前半35分に、右コーナーキックの流れからMF土居聖真が右足で押し込み先制した。
後半は相手の時間が続き、シュート数も6本ずつだったが、最後はDF犬飼智也を投入し、5バックで守備を固め、逃げ切った。サポーターの間で言われる「鹿島る(かしまる)」が出た試合だった。8月28日の横浜F・マリノス戦以来、8試合ぶりの無失点勝利で3連勝。大一番のゲームを手堅くものにする戦いぶりは、鹿島のプライドと伝統を感じさせた。
ちなみに、土居の得点は鹿島のJ1通算1700得点目のメモリアルゴールだった。土居は鹿島の1300号、1500号の得点者で、今年のJリーグの日(5月15日)の横浜戦ではハットトリックも決めている。まさに、持っている選手だ。
余談だが、記者が芸能担当をしていたころ、タレント萩本欽一が「運は平等」と話していたことが印象深く今でも頭に残っている。大将(萩本)の理論だと、土居はサッカー以外では案外、勝負運は持っていないかも…と思い、本人に「サッカー以外の運」について聞いてみた。
土居 広島戦が終わった後に、空港でみんなでご飯を食べたんです。おとこ気じゃんけん(勝った人がおごる)で全勝しておごりました(笑い)。
やはり、持っていないのか…。いや、勝って仲間に還元したからこそ、運を引き寄せているのではないか。大将の理論はやはり、正しかった。【岩田千代巳】



