川崎フロンターレのFWレアンドロ・ダミアン(32)とDF山根視来(27)が抜群の連係を見せている。「山根アシスト→ダミアン得点」という形は今季、コンビ別最多の7点。J1歴代でも同一コンビによる「アシスト→ゴール」は過去3組が記録した8点が最多で、今季の川崎Fの最強コンビは横浜との最終戦(4日、日産スタジアム)を残し、J1記録にあと1点と迫っている。

コンビプレーによるJ1年間7得点以上は以下の通り。

▼8得点

94年 鹿 島=FWアルシンド→FW長谷川祥之

97年  柏 =MF加藤望→FWエジウソン

98年 横浜M=MFバルディビエソ→FW城彰二

▼7得点

94年 横浜M=FWディアス→FWメディナベージョ

94年 市 原=MFリトバルスキー→FWオルデネビッツ

95年 V川崎=MFビスマルク→FW三浦知良

97年 G大阪=MFクルプニ→FWエムボマ

98年 鹿島=MFビスマルク→FW柳沢敦

21年 川崎F=DF山根視来→FWレアンドロ・ダミアン

年間7点以上は98年に横浜MのMFバルディビエソ→FW城彰二、鹿島のMFビスマルク→FW柳沢敦がマークして以来23年ぶり。過去8組はいずれも延長戦のあった時代の記録だ。そのコンビの登録ポジションは「MF→FW」が6組、「FW→FW」が2組。サイドバックとセンターFWのホットラインで7得点はJ1史上最多となる。

11月27日のG大阪戦でのダミアンの2得点はともに山根のクロスによるお膳立てだった。得点ランク首位に並ぶ22ゴール目を挙げた元ブラジル代表FWは「ミキ(山根)が毎回、素晴らしいアシストをしてくれる。ほとんど彼のゴール。感謝の気持ちでいっぱい」とコメント。来日1年目の19年の9点、昨季の13点からさらにゴール数を伸ばしている。

日本代表の右サイドバックとして活躍する山根もクロスの精度が格段に向上。J1の年度別アシスト数は湘南時代が18年1回、19年1回で、川崎F加入1年目の20年が6回。今季は昨季の倍の12回でアシストランク首位を独走中だ。

昨季、この2人のコンビによるゴールは公式記録上1点にとどまったが、今季はまさに以心伝心。J1王者の主力として、ともに進化を続けている。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)