アップデートしました! 北海道コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(28)が11日、札幌市内で行われたクラブのファンクラブ会員向けイベントに出演し、長髪から短髪に大変身した姿を披露した。ヘアドネーションの実施を報告。昨季大ケガした左足のプレート除去手術も済ませ、心機一転で来季を迎える。

 

荒野が壇上に登場すると、会場がどよめいた。長かった髪の毛が、さっぱり短くなっていた。「気づきました? ヘアドネーションで寄付させてもらった」と説明。「アップデートした気持ち。次に進もうって気持ちでやった。久々の散髪」とすがすがしい表情を浮かべた。

30センチ以上をばっさり切った。9日に札幌市内の美容室で“断髪式”を決行した。「最低でも31センチ必要らしくて、僕は32~33センチあったので」。好きなACミランFWイブラヒモビッチを意識して、伸ばした髪を束ねるスタイルを今季続けていた。だが、寄付した髪の毛が医療用かつらとなる活動を知り「病気の人たちの力になれば」と決めた。洗髪やドライヤーでの乾燥が楽になったと笑顔。購入したヘアブラシが未使用のままなことだけを残念がった。

昨年11月に左腓骨(ひこつ)骨折、左足首靱帯(じんたい)損傷の大ケガを負った。患部に入れていたプレートの除去手術も7日に受けた。「こんな(大きな)のが入っていたんだ。これは走るのに違和感があるはずだ」。シーズン終了直後としたのは、1月に沖縄で始動するキャンプに間に合わせるためだ。

新たなスタートを切る。ケガから復活した今季は昨季と同じ28試合出場も、時間では2097分から1330分に減った。得点も5点から無得点に終わった。ニュー荒野はイベントで誓った。「みなさんとともに笑顔で望んでいる場所に行けるように頑張りたい」。残留を明言し、サポーターに来季の活躍を約束した。【保坂果那】

◆ヘアドネーション 病気やその治療、事故などで髪の毛を失った人のためのかつらの材料として髪の毛を寄付する活動。原則31センチ以上の長さが必要で、傷みの少ない髪質が求められる。柴咲コウや観月ありさら芸能人も多数参加しており、注目を集めている。

○…イベントにはGK阿波加とDF中村も登場した。阿波加は今季公式練習出場なしで終わり「引き続き来年も試合に出ることを目標にやっていきたい」。期限付き移籍していたJFLホンダFCから今季復帰した中村は「リーグ戦に出るのが1番の目標だったが、結果的に出られずに終わった。来季は自分が台頭していきたい」と巻き返しを期していた。