全日本高校女子サッカー選手権(兵庫)が来年1月3日に開幕。9大会連続9度目出場の開志学園JSC(北信越第3代表)は、初戦で星槎国際湘南(神奈川、関東第5代表)と対戦する。チームの得点源は2年生エースのFW山本葉桜(はお)。スピードに乗ったドリブルやフリーランで相手DFを幻惑し、さまざまなパターンでゴールを狙う。

   ◇   ◇   ◇

ゴールハンターの山本が自身2度目の全国選手権で大爆発の予感だ。スピードを生かした突破や味方との連係プレーでゴールに迫る姿は迫力満点。シュートレンジも広く、両足から正確なショットを放つ。主将のFW北沢明未、FW砂川莉里佳(ともに3年)と形成する3トップは突破力抜群でポジションチェンジを繰り返し攻撃を仕掛ける。「自分が一番ゴールに近い位置でプレーすることが多いので、1試合1点以上は決めて勝利に導きたい」とエースの自覚を見せる。

北信越代表として出場した皇后杯は2回戦(7日)で、なでしこ1部のC大阪堺レディースに0-8で敗れたが、1回戦(11月27日)は追手門学院高(大阪)に6-3で勝利。山本はハーフウエーライン付近から約50メートルの直接FKをたたき込むなど1人で4ゴールを挙げた。「2試合を通して『ゴールに向かう』という部分は手応えがあった。選手権に向けていい経験になった」。

8強入りの前回大会は全3試合出場で2得点。繁田真名美監督は「精神的にまだムラがあるが、勢いに乗ったら簡単には止められない選手」と山本をキーマンに挙げる。山本は「3年生を最高の形で送り出したい。絶対に優勝する」と意気込んだ。【小林忠】

◆山本葉桜(やまもと・はお)2004年(平16)8月11日生まれ、岡山県出身。福田小1年でレイサッカークラブに入団。中学からは「週末帰省型」を採用しているJFAアカデミー堺(大阪)での寮生活で平日の練習を行い、週末はアンジュヴィオレBINGO(広島)でプレー。17~19年にはJFAエリートプログラム女子トレーニングキャンプに選出される。利き足は右。