ジュビロ磐田は後半に退場者2人を出す後味の悪さが残り、ホーム開幕戦を落とした。

磐田に反撃の力は残っていなかった。1-2で迎えた後半29分。DF山本義道(26)が2枚目の警告を受けて退場すると、わずか4分後の同33分にも悪夢に襲われた。途中出場のFWファビアン・ゴンザレス(29)が、競り合いで相手の顔に腕をぶつけたとして、一発退場。9人では同点にできず、地元ファンの期待に応えられなかった。

前半23分、一時同点となる今季初得点を決めたMF鈴木雄斗(28)は「(2人退場は)自分にとって初めての経験。どうボールを奪って、どう攻めるのか。難しかった。そこが整理できれば、もう少しうまく試合を運べたと思う。悔しい」と厳しい表情。数的不利の状況では、追加点を防ぐのがやっとだった。

宿敵・清水に敗れ、開幕から1分け1敗。3季ぶりのJ1で苦しいスタートを強いられた。それでも、今季、伊藤彰新監督(49)を迎えたチームは発展途上にある。指揮官も「2人の退場者を出しながら、選手は最後までハードワークをしてくれた。3失点目をしのいだことを次につなげないといけない」と言った。

次戦は、来月2日のルヴァン杯湘南戦(ヤマハ)。仕切り直しの勝利を目指し、昨季J2王者は気持ちを切り替える。【前田和哉】