鹿島アントラーズのスイス人指揮官・レネ・バイラー監督(48)が13日、チームの全体練習に合流しオンラインで取材に応じた。

クラブ初の欧州出身指揮官となったバイラー監督は、11日に来日。当初は、3日間の待機を経て、15日にチームに合流予定だったが、スイスが10日に、新型コロナウイルス水際対策の措置対象国から解除され、予定より早い合流となった。

バイラー監督は15日のルヴァン杯・大分トリニータ戦から指揮を執る。鹿島の練習着に袖を通した指揮官は「来日できたことがうれしい。やっと仕事をし始めることができる」と現在の心境を語った。

指揮官が掲げるのは各選手の能力を最大限引き出し、個の能力を上げ、チームとしてまとめあげること。ジーコ氏が掲げたスピリット(献身、誠実、尊重)に通じる部分がある。自身の監督としての特長として「選手たちの特長を見極める能力、あとは選手が心を込めてプレーするための心をつかむ部分。個をチームのために、という部分を育てる意味で、僕はそこを見極める能力にたけていると思う」と分析する。

今季の試合はすべてチェックした。監督代行として開幕ダッシュを成功させた岩政大樹コーチらスタッフに最大限の感謝を口にする。内容については詳細までは明かさなかったが「いい部分も悪い部分もいろんな意味を含めてあった」と課題も感じている。「優秀な選手を育てることができれば強いチームになっていく。そうなればいい成果が出る。そういうステップがあることを認識しないといけない。いきなり今日明日、すべてが変わることはない。徐々に取り組まないといけない。ただ、約束するのは毎日の細かい小さな目標、選手を育てる、向上させることをやりながら、皆さんが期待されているエンターテインメント性を含めてチームのパフォーマンスを示すことが出来れば」。バイラー監督の下で、新生鹿島がスタートを切る。