J2東京ヴェルディは20日、東京都足立区と「障がい者スポーツを中心とした、運動・スポーツに関する連携・協力協定」を締結した。

町田ゼルビア戦が行われる直前の味の素スタジアムで、足立区・近藤やよい区長、東京V中村考昭社長が出席して締結式が行われた。

両者はこの協定により<1>障がい者スポーツ教室の運営<2>スポーツ教室参加者による東京Vホームゲーム会場でのイベント実施や試合観戦<3>障がい者向けスポーツイベントの企画および運営協力<4>パラスポーツの普及や指導に関する人材派遣協力などを行っていくという。

もともと両者の協力関係がスタートしたのは20年11月。東京五輪におけるオランダのホストタウンでもある足立区に、アジア圏で初めてヨハン・クライフ財団による「スペシャルクライフコート」が設置された時だ。

同コートは、障がいのある人々や子どもたちを中心に誰もが気軽に運動、スポーツやレクリエーションを楽しめるバリアフリー対応の多目的スポーツ広場。

東京Vはスポーツ&SDGs普及活動として、同コートで障がいのある人々とともにスポーツ教室を始めた。昨年は毎月2回、継続的に開催した。

運動を通じた共生社会実現に向け、両者の取り組みをより進めていくために今回の協定が締結されたという。

東京Vから足立区制90周年を記念した「背番号90」のユニホームをプレゼントされた近藤区長は、ジーコと同時期に活躍したブラジル代表FWエデルのファン。自らブラジルまで足を運んだほどのサッカー好きでもある。

近藤区長は協定締結にあたって「実際に障がいをもった方にお話をうかがうと、学校を卒業した後はスポーツをする意識も場所もなかったということでした。健康でいるためにも適度な運動は非常に重要で、ヴェルディさんと定期的に連携しながら(コートだけでなく)施設の中でできる運動についてもアイデアをいただけるようですし、継続は力ということで続けていきたいと思います」と説明した。

また東京V中村社長も「(共生社会へ向けての活動は)ヴェルディが目指している取り組みの大きな柱。ホームスタジアムで調印式ができて、すごくありがたいと思います。(スポーツ教室では)もちろんサッカー的なこともやるんですけど、パラスポーツのボッチャみたいなものをやったりとか、ダンス的なことをやったり。健康的に楽しく、体を動かす機会を一緒につくっていく。そういうプログラムになっています。素晴らしい取り組みだなと思っています」と話した。