Jリーグ参入6試合目で初黒星を喫した。いわきFCがFC今治に0-1で惜敗。4位に転落した。前半から押し込まれ、後半1分に自陣でボールを奪われ失点。以降も相手の猛攻に苦しんだが、一丸で踏ん張り、人数をかけて攻め込んだが最後まで追いつけなかった。次節は29日ホーム八戸戦。「東北勢対決」を制し、上位争いに踏みとどまる。

1点を追う後半終盤。刻一刻と敗戦が近づいても、あきらめる選手はいなかった。相手と体をぶつけあって果敢にゴールを目指したが、振り切られた。シュートは今季最少の4本。球際で負け、パスがかみ合わないなど、1点が遠かった。フル出場したMF山下優人主将(25)は「つながりがあまりなく、個々で勝負していた。連動した動きがあまりできなかった」と振り返った。

何としても勝ちたかった理由がある。ホームのいわきグリーンフィールドは、市の援助を受け、観客席増加や夜間照明設置などの“J2ライセンス申請”に向けた改修工事が予定されており、17日が今季最後の「いわき開催」だった。村主博正監督(45)は「(勝利で)感謝を伝えられないのは本当に悔しい」。それでも「(選手から)『最後まで走ろう、勝とう』という意思が伝わってきたので、そこはリスペクトしたい」とたたえた。

シーズンはまだ序盤だが、負けられない戦いが続く。次節ホーム八戸戦後は、5月4日にアウェーで福島ユナイテッドとの「福島ダービー」が控える。指揮官は「僕たちも目先の1試合しか見ていない。戦術を含めて負けない準備をしていきたい」と気を引き締めた。ホーム敗戦を糧とし勝利に向かって再出発する。【相沢孔志】